地元の駅に着いて、ふらりと改札を出た。


どうしよう、今さら好きとかあり得ない。


「どうしよ…」

「なにが?」

ふと出た独り言に、返ってきた声。

驚いて振り返ると、怒ったような顔のアイツがいた。


「あ…、あの女の子、は?」

「降りる駅が違う」


そう、と返事をして歩き出した。