家までの道を並んで歩きながら、ふと気がつく。


そういえば、いつもあたしの歩くスピードに合わせてくれてるんだ。


「ね、今まで、気持ちに気がつかなくてごめんね」


アイツは、自分の口許に手をやって、はぁっと息を吐いた。


それから、小さい時に見慣れた、イタズラっ子の表情であたしを見た。


「いいよ、今までの分は、これからゆっくりお返ししてもらうから」




そんな事を、言うなんて。
彼氏彼女になったあたしとアイツ。これからどんな顔で会ったらいいのか…。


また、あたしは悩むことになる。




〈どのツラ問題・おまけ〉