悔しくて唇を噛むあたしをよそに、
笹原部長は余裕そうで。お酒を美味しそうに喉に通す
ついでにマスターにお代わりを頼んでるけど、え。どれだけ呑む気なんだろう
ちょっと怖い……。
「あーぁ、…まだ注目されてるじゃねぇかよ」
ウザったそうに笹原部長が目を細める。
その姿を見て、ふと思い出す
そういえば、笹原部長って
プライベートとかで目立つのが嫌いって、前に小咲ちゃんが教えてくれたっけ
なんで知ってるのかは謎だけど。今の状況も嫌なのかな…
だけどチラッとあたしに非難の視線を向けきて
あたしのせいだと言いたそうにするのは納得いかない。
「言っときますけど、笹原部長のせいですから!!」
先手必勝とばかりに宣言すると
ギョッとしたように目を丸くする部長だったけど、
すぐににやっと笑って
「赤くなる方が悪い」
首を傾け、挑発的な眼差し。
頬杖をつく格好で自然と上目遣いになった部長はやっぱり色っぽくて
お酒のせいか潤む瞳を長いまつげが形取る
少し開く唇は艷やかで、ワックスなのか香水なのか花の香りがした
ああ……また、赤くなる。
すると笹原部長が驚いたように「芦屋……」と紡ぎ
瞳を悪戯げに細めて
「あぁ、そうだな……意識させた俺が悪い」
さらに赤くなるあたしを見て
満足げに笑った


