干物女の恋愛事情

















ムカムカして、

「荷物とってきます!!」と自分のデスクへ逃げる



後ろで笑う声が聞こえたけど無視!





そして鞄を取ろうと手を伸ばした。が、その手はカバンに触れる前に誰かに掴まれる




「え……な、に」



その人物に体が硬直した。声すらも。




「目、赤い…」



そう言って触られるのはさっき笹原部長が触ったところ。



だけど、感じる感触はさっきよりも優しく緊張しているようで、




あたしまで緊張するんですけど……淘汰さん






カキン。固まったあたしの腕は、淘汰から解放されてもなお、


その角度を保っていて。淘汰にフッと笑われる





「…先輩、動いていいんですよ?」




久しぶりの敬語。懐かしい声と口調に



「あ、…」感覚が戻ってきた






「……と、淘汰」


「今からご飯ですか?」


「う、ん」




あぁもう!!いつもどおりでいろ、あたし!!



焦れったくて、もどかしくて。


いつもの関係に戻りたいあまり、早口になってしまう






「お、お米ご馳走してくれるって!…とっ淘汰も来る!?あたし、は小麦も好きだけどお米も好きでねっ週7でも全然ウェルカムって感じで、むしろお願いしますっていうか!!あ、でね!米といえば秋田小町だよねやっぱ!!なんっていうかあのツルンってした食べごたえが最高で、あ、でもでも!!前に一度水を入れなかったときはさすがの秋田小町さんもカピカピになっちゃって、やっぱりいくらエリートでも誰かと協力しないとダメなんdなってすっごく深いこと学んじゃって、あたしその日尊敬してお米を仏壇に飾ったら夢に出てきて、それで---------------」







「先輩落ち着いてください」