干物女の恋愛事情

















世の中、辛いことが多すぎる。





例えば、お腹がなっただけで小一時間理央に説教されるとか



あたしからしたらあんなタイミングだったけど、

そんなに怒られることをしてないはずなのに






理央曰く



「マジありえないわ、あんた!!普通あそこでお腹鳴らす!?ぇえ!?超シリアスでいい感じだったのにっ!!なにお腹一つでぶち壊してんのよ!!!そこは我慢しなさいよ!腹筋してでもゲップしてでも音を消しなさいよ!!!」









色々と間違ってますよ、理央さん



普通、腹筋やゲップするほうがぶち壊しだからね


てか女の子がそんな言葉使っちゃいけません!!!






何故か興奮している理央。周りの目が痛い





「盗み聞きしてるほうが…ありえないもん」とボソリと言えば





すぐさま



「ぁあ"ん!!?」



般若が降臨したので、口を噤んで両手を挙げた。降参です








両手を挙げ項垂れるあたしに、不意に理央が複雑そうな顔をした





「……後悔してからじゃ遅いんだから」





真っ直ぐにあたしに放たれた言葉は、


あのよくわからない奥のおくを刺激する





「…うん」小さく答えるのがやっとで。





シリアスに慣れないあたしは二かっと笑う




「大丈夫!!明日会う約束取り付けたから!!!」





名目は、荷物引き取りだけど……


きっとチャンスになる





グゥサインで安心してと伝えるのに、


理央は不安げに瞳を揺らして。迷ったように言う





「……あんた一人で大丈夫?すっごい不安、私付いて行こうか?」






貴方は、母か。



あ、いや違う。母は淘汰だから、おねえちゃんだ