---------------ドクン。と
体の中のきっと名前すらないような奥のおくの場所が
小さく跳ねたような気がした
手が止まる。淘汰はずっとあたしを見てて
その瞳は熱を持っているような気がした
「別に俺、女の人の部屋に入ったって、緊張とかしません。ベットとか見たって勧められたって……そ、想像とかしないし。」
想像って……
なんか淘汰の口からそんな言葉、聞きたくないんだけど
だけどなんだか一杯一杯の淘汰の言葉を遮るのはダメな気がして。
空気を読んだよ、あたし。
「おまけに先輩無防備だし……。信用してくれんのは嬉しいですけど、その…髪触るのとかマジで勘弁して欲しいっていうか」
しどろもどろに話す淘汰。
一気に話し終えると満足したのか俯いてしまう
あれだけいつも余裕な淘汰が形無しだ
なんだか、可愛い……。
「うん、分かったよ淘汰。………淘汰の気持ち」
え、
バッと整った顔が上げられる
大丈夫。淘汰の気持ちはこの先輩未来さんがしっかりと受け取ったから
あたしはニッコリと笑って
「淘汰、--------------あたし手は洗ってるから汚くない」
「………」


