干物女の恋愛事情












なんて言われるかドキドキだったけど、


意外にも淘汰はケロリとしていて




「へぇ、本当に綺麗にしてるんですね」




呟くように言って部屋中を見渡す。




見えるとこだけですけど…。収納スペースは人形の山だし





「………そこ、小さいけどベット。淘汰はそこで寝て」




本当は嫌だけど、仕方ないからあたしは床で寝よう



ため息混じりにベットを指差すと。淘汰の肩が震えた気がした



ベットを凝視してる






「淘汰……?」





敷布団を慎重に出しながら固まっている淘汰の様子を伺う。


おっと、危な……人形が飛び出してきた







「……へ、あぁっ…なんですか?」



いや、なんですかって



「ボーッとしないでよ、ほら布団出すの手伝って!!」




全く、誰のためだと。ブツブツ文句を言っていたら


ようやく淘汰が動いてくれた




「先輩…悪いですから……べ、ベットで寝てください」




さっきベットでしか寝れないって言ってなかったっけ?


急にしおらしくなった淘汰を訝しげに見つめたら、

目が合った途端さっと逸らされる





………何事。