仮も先輩なんですけどね
なんてことを言ったら、
さらなる怒りを買いそうだから黙っておく
着々と片付けていけば、
ファンタジー系は見事払拭され
少しは大人っぽくなったかな
ギィ
「お待たせー。入っていいよ?」
扉を開けるとすぐに、壁に寄りかかっていた淘汰が視界に入る
バチ。目があった
そしてふんわりと。笑われる
「着替えたんですか?先輩」
「あぁ…まあ」
だってまだ湿ってて、気持ち悪かったし
おまけに家にいるのにスーツってキツいでしょ
不思議に、首をかしげると
「可愛いです」
少し照れたように笑う
…あんたのほうが十分可愛いけどね
「はいはい。どうも。入った入った」
「え、ちょなんで不貞腐れてるんですか?」
きょとんとされる。だけど容赦なくその背中を押して部屋に入れた


