干物女の恋愛事情








あははっ…


渇いた笑みを浮かべた





「無理だなんて!誰がそんなことをっ」

「うわ〜嬉しいです!!寝巻きは適当に借りますね」



可愛くパァと花が咲いたように笑うもんだから、少しグッときた



呪いたい…

自分の可愛い物ハンターの血を…




「俺どこで寝ていいですか?」

「リビングで―――」

「寝室ってどこです?」




なんか…

段々と人の意見を押し潰すのが得意になってきましたね…


先輩としてはとても悲しいです………





「いや…だからリビ――」

「俺枕とちゃんとした布団がないと寝れないんです」

「じゃ、じゃあ床に布団を―――」

「先輩も一緒だったらいいですよ?暖かいし」




…ダメだ、こりゃ


もう怒る気力もかわす力も残ってない



ただでさえ雨に打たれて体がダルイのに、

こんなことしてたら絶対風邪引く





「……しょうがないなぁ。ついて来て」



淘汰に背を向け歩き出す




だから分からなかったんだ

淘汰がなにかを探るように心配そうな顔で見ていたことを――――。