干物女の恋愛事情










淘汰のよれたシャツ(あたしの好きな色)をいじくりながら

言われたことの意味を考える




…意地が悪いのは淘汰でしょ?



いっっっつも余裕で人をからかって、反応楽しんでるし


失敗するたびに楽しそうに笑うし。まぁ一緒に後始末してくれるけど


本当にたまーに男の人と喋ると機嫌悪くなるくせに、
部屋でスルメ食べてたら「…フェロモンって物質知ってますか」ってげんなりするし




あれ……

よく考えれば淘汰って我が儘な子供だ…。ガキだ、うん



多分彼女なんか出来てもすぐに別れそうな気がする

だって器量はいいけど我が儘だから。普通の女の人は扱えない



ここは大人として、

あたしがあの捻くれた性格を治してあげるべきなのか?







「よし、淘汰!!」

「うわっ…なんですか。興奮して」



キョトンと無垢な顔をしておきながら、今ナチュラルに変態扱いされちゃった…

まぁ、いいや




「淘汰。あたしあんたの仮の彼女やってあげる!そのひん曲がった根性をたたきのめす!!」

「先輩ほどじゃありません」



真顔で言われた……


うっ…とたじろぐ




「俺、休みの日に家で一日中ゲームしないし、大食い巡りもしない。髪だってちゃんと整えるし、料理だって作ります」



ズバッとなにかに胸を切られた感じがした


プライドなんてあったもんじゃない


全て本当のことだから言い返せないところも、また悔しい