というか目でわかるというのか、この男は
乾かしてもらった体でリビングに移動する
ソファーに座りながら髪を拭いてもらった
「とりあえず酔を覚ましましょう」
「………」
スッと水が差し出される
淘汰の端正な顔が水面に映し出され
トキンと胸が高鳴った
「……飲んでないのに、なにを覚ますの?」
あ〜…なんか眠い
あ、でもこのまま寝たら化粧がっ…
化物になっちゃう
「先輩目がとろんってしてて、赤いです」
「してない。赤くない」
「それお酒のせいですって」
「違うよ――――」
間髪いれずに遮った
「赤いのは淘汰のせい」
「…………っは?」
なんちって。と続ける
だけど声に出ていたのかは分からない
ただ固まって目を丸くする淘汰に。え、何この空気と困惑した


