「雨〜!もっと降れ〜!雨〜!降れ降れ!!」
傘を差さずに大声で歌いながら家に向かう
そういえばこうやって雨に打たれるのは何年ぶりだろう……
ずっと車での移動だったから暫くの間、この心地好い感覚を忘れていた気がする
ザァザァ
体を湿らす液体。
張り付く服さえ気にならないほど、雨と一体化する
「気持ちいい…」
モヤモヤとしていた心の中が洗われていくよう…
ずっとこの時間が続けばいいのに――――
「先輩っ!!こんな遅くまで何してたんですか!!?早く脱いでください!風邪をひきます!!!」
――――続けばいいのに……


