干物女の恋愛事情








ブンブンと首を振る。最後の一口を飲みきった



烏龍茶にしては酷くぼぉっとするそれのせいで、

うまく舌が回らない




「…ゃ…だ!淘汰にそんなことした、ら"病気ですか?"って言われる!!」


うん。言うな

ヤツならやりかねん



「いーや!意外にキスされちゃうかもよ!?チューって深っいヤツ!!!!」




なにを興奮しているか分からないが、確かに少し興味が沸いた…



淘汰はノらなそうだけど……


あたしの今の女としての魅力はどの程度なのか

はたまた本当に皆無なのか


はっきりできるかもしれない……





店の外でザァと雨が降り出したのが聞こえた



なんか……

フワフワする




もしかして、さっきの―――




「あちゃー雨っスね……先輩方傘持ってます?」



いつの間にか復活した水嶋くんが席を立つ


その隙に店の方があたしが飲んで空けたグラスを下げてしまった




「あ…」



これで、

わかんなくなっちゃった……