そういえばあの時、
ちょっと刺々しかったもんな…
あれは匂いを怒ってたのか
水嶋くんがグラスを空ける。自分は「ハイボール」と言った後、私に笑いかけ
「芦屋さんは?」
「あ、烏龍茶を…」
「了解」と笑う
なんか……
気配りの仕方とか淘汰と似てる
こういう細かな気配りがモテる秘訣なんだろうな〜…
あたしも見習わなければ!!
「で?淘汰はどうしたんです?芦屋さんに男香るコーヒーを渡された後」
水嶋くんが見を乗り出す
おかげで顔が近づいて、爽やかなミントの香りがした
理央がはぁ…とため息をついて
「飲んだわよ。全部」
「えぇ!?偉っ……マジっスか?」
「当たり前じゃない。愛しい彼女からの愛情なんだから」
「ちょっと…愛情をいれた覚えはないんだけど」
慌てて反論した
あたしと淘汰は付き合ってないし、お互い思い合ってもいないこと
理央知ってるくせに…
ニヤリと笑う理央は本当に意地悪だ


