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あれから数日後。



ガヤガヤうるさいここは居酒屋だ


色んな高さや大きさの違う人たちの声は、

一種のハーモーニーを奏でていて落ち着く



人が大勢いると…落ち着く



いつもならここで寝れるほど居心地がいいのに


だけど今日はちょっと物足り気がするのは



淘汰がいないせいだろうか。


カップルだなんだ騒がれてここのところいつも一緒にいたから


例え、無理矢理手をつながされて奈々さんの前を横切ったり

例え、無理矢理淘汰のお弁当を口にねじ込まれても




………あれは本当に悲惨だったな


本人は「え、あーんですよ?」とかシレっとしてたけど、

私は殺意を感じた。目とかチョー怖かったし




まぁたくさん一緒にいたから少し違和感がある





「未来ちゃーん。旦那様は来てないの?」


うわ、でたな酔っ払い理央


一足先にデロンデロンなあたしにもたれかかってくる

またそれが重い…


「って…旦那様ってなに!?てか誰!」

「え~…と・う・た・くぅん」



あ、鳥肌が



「あんた今失礼なこと考えたでしょ?」

「いいえ。全く」



じーっと見つめられ苦笑いをする


とりあえず理央のお酒を少し抜かないと

これじゃああたしへの被害が甚大だ


鳥肌がたっている腕をこすりながらそれとなく理央に烏龍茶を勧めるが




「いらん」


一刀両断。