干物女の恋愛事情








「……なんでもありません」



ふぅと肩の力を抜くようにため息をついて、

ぽけとした笹原部長に背を向ける



早くコーヒー持って離れよう……



今日はいい日なんだ

特別な仕事が入ってきた記念すべき最高の日。


それをこんなことで台なしにしちゃいけない


というか絶対したくない!!



「おーい芦屋ぁ?」



後ろで笹原部長の呼び声がするけど無視。


それどころか


「ん?なんか声がする?やだー。怖いー。」



無視&嫌味のオプション付き



笹原部長のピクピク引き攣った顔が思い浮かび

少しゾッとしたけど、なんとか耐えた




「……」


「やっぱり徹夜とかだめなのかなぁ〜。今日あたり家に直行かなぁ〜。あ、でもなんたらかんたら部長に頼まれた仕事がぁ〜」



そこまで言った時だった



ガンッ

大きめな音と共に感じる背中と両手首の痛み


熱く縛りつけるその痛みに眉を潜めるが、

それ以上に嫌そうな顔が目の前に……。




「あのー…笹原部長?」




……なんであたしは貴方に押さえつけられているんでしょうかね?