「お仕事、お仕事♪あたしのおしごとーっ!!!」
ふふん♪と鼻歌を歌いながら溜まっていた仕事に視線を走らせる
ファッション関係の仕事につきながらも、
デザインとは全く無関係の仕事達。
いつもなら憂鬱な気分でそれらをやるあたしだけれども、
今日は違う-------!!!
チラリとデスクの隅に置かれた味の出た濃い茶色の封筒を見る
思わず頬が緩んだ
いや、ニヤだったかもしれない
とにかくあたしがニヤニヤしていると
向かい合わせのパソコンから顔を半分だけのぞかせた理央が。
「……未来さん、お顔が大事件ですよ」
……大事件って。
あまりにも真顔で言われ思わず眉を潜める
「わたしく今、仕事をしておりますの。だから何も聞こえませんわ」
そうだ、あたしは溜まっている仕事をさっさと終わらせて、
この一世一代の大仕事に掛からなければいけない
だからいくら理央が小咲ちゃんのことでずっと不機嫌であろうと
邪魔されるわけにはいかない
ツーンとしてパソコンを睨みつけると
「いやー未来が壊れたぁー」
という理央の棒読みの声が聞こえてきたが、無視。
とにかくあたしは
あの書類に書かれている
【LEION】という文字の意味を知りたくて仕方がなかった


