時は戻り淘汰の家
お腹一杯に淘汰の手料理をつめたあたしは
まだ時間に余裕があるためソファーに座りテレビを見ていた
ブラウン管の中で流れる重たいニュース
そのニュースはただでさえ重たいあたしの心を更に重たく沈ませる
今日は奈津子さんが出社してくる日……。
あれからずっと休暇を取っていた奈津子さんと久しぶりに会う日だ
気が重たい……
だってあの最悪の淘汰のウソからあたしを嫉妬で憎しんだ目で見てくるんだもん
淘汰は大丈夫だって言ってたけど、
絶対大丈夫じゃないよ…………。
あの時だって笹原部長が無理やり奈津子さんを連れて行かなかったら
あたしはどうなっていたか…
はぁとため息を吐く
それに笹原部長にも勘違いされちゃったし…
「後でじっくり教えろよ」ってニヤニヤ笑われた
何度もため息を吐いているとシャツのボタンを止めながら淘汰が来た
「せんぱーいどうですかね、この色」
「んーいいんじゃない」
今色なんてどうでもいいわ!!!
適当に答えると、
ズイっと淘汰が顔を覗き込んできた
綺麗な顔が目の前に…。
「…なに」
あたしは淘汰になびかない
だから平気
「いや、先輩ちゃんと見てないなーって」
うん、だって見てないし
「これ先輩と買い物行ったとき、先輩が好きって言ったんですよ」
ピッとシャツを引っ張って淘汰がすねたような顔をする
あぁ……
確かに見覚えがある
「買ったんだ……」
「はい。一応彼女の好みは把握しとこうって思って」
彼女…………。


