隣にいた淘汰はさっきまでの爽やかな笑顔のままなんだけど
あたしだけにわかるような困惑を滲ませた
これだけでどれだけ淘汰が奈津子さんが苦手かがわかる
……ごめん、淘汰
あたしは君を守りきれなかったよ
てかことで、じゃ
淘汰くぅーん、と
甘いのか酸っぱいのかよくわからない声を出す奈津子さんに腕を絡み取られた淘汰
そんな淘汰に哀れみを送りながらあたしが逃げようとしたその時-----
ガシっと力強く腕を掴まれる
「いたっ…」
驚いてその手の主を見ると焦った表情の淘汰で。
「まっ待ってください!!奈津子さん!!俺、付き合ってる人がいるんですっ!!」
え………
嫌な予感……。
「えっ……それ本当のなの?」
ショックを受けた奈津子さんの瞳がウルッとなる
小動物みたいで可愛らしい
「はい、本当です」
と、ととと淘汰くん!?
そんな断言していいの!?!?
淘汰に彼女がいないことなんてあたしが一番よく知ってる
だからこそ、
この胸の内に広がる言い知れぬ不安
ま…さかだよね?


