奏恵は、わけがわからなくなり、道にボーっとつったていた。
あのイケメンの彼女が自分??
そんなわけがない…。
恋愛経験のない自分が、あんな人と…
嫌い…そうではない。
奏恵は、首を振った。
違う…
きっと私を彼女といったのは、遊びなんだ。
そう考えた。


その後、家に帰り
菊地のことを考えた。
夜も眠れず、次の日になった。


学校へ行くと
校門の前に菊地がたっていた。
ずっと奏恵をみてる。
奏恵は、菊地に目もあわさずに横を通りすぎた。

『なぁんで止まってくれないの?』

奏恵は、無視した。
まっすぐ前をみている。
すると、奏恵の目の前に彩香が現れた。
彩香は、奏恵の腕をつかみ、連れていこうとした。

『おいっ!彩香、オレの彼女とんなよ!!』

『はぁ?彼女?この子嫌がってるじゃない。ねぇ?』
そういうと彩香は、奏恵をみた。

『うん。』

『ほらねっ。爽太は、希崎さんの彼氏でもなんでもないの(笑)じゃあね。』

彩香は、菊地に手をふり、奏恵を連れていった。

『まてよ!』

『爽太、あんたは、しつこい!希崎さん嫌がってるじゃない。なんども言わせないで。希崎さん、いこー。』

『うん。』

奏恵は、彩香と教室に向かった。
彩香は、菊地のことを『爽太』とよんでる。
菊地は、彩香のことを『彩香』とよんでる。
2人は、どういう関係なんだろう??
気になってしまった。
でも、聞けなかった。
聞けなかったというか、聞ける雰囲気では、なかった。

『希崎さん!なんかあったらなんでもウチにきいてねっ!ウチ、あなたの力になりたいの!』

『えっ?なんで私…なの…?』

『フフっ(笑)そんなことは、どうでもいいでしょ?!まぁ、なんかあったらなんでもいって。』

『わっわかった。』

奏恵がそういうと彩香は、ニコっと笑った。

『あっ!そうだっ。爽太には、気をつけてねっ!あいつ女遊び激しいから(笑)じゃあ。』

そういうと彩香は、自分の席にすわってメモを取り出してなにか書いている。
気になった奏恵は、彩香の所へいった。

『彩香ちゃん、何かいてるの?』

彩香は、後ろを向いて

『みないでよっ!(怒)』

彩香の言い方は、怒ってるようにみえた。
彩香の顔も怒ってるようにみえた。
奏恵は、怖くなり

『ごめんね…』

とあやまった。

すると彩香は、

『あっ!ごめんなさい…。今、日記書いてて…。ウチ、人に日記みられるのあんま、好きじゃなくて…。』
彩香の顔は、いつもの彩香の顔に戻り、笑った。
奏恵も笑う。

〈みんなぁ、席について!授業始めますよ。〉

みんな席についた。

〈あれ?菊地君きてないの?欠席連絡もきてないのに…。おかしいわねぇ…。〉
『あのぉ…先生?爽太は、今日休むっていってましたぁ。』

彩香は、そうこたえた。
今日、爽太は、校門の前にたっていたのに…。
奏恵は、おかしいと思った。

『先生!でも菊地君は、校門にたっていましたよ?』
〈そおなの?希崎さん?〉
『はいっ!』

奏恵がそういうと先生は、職員室にいった。
奏恵は、先生に言えてほっとしていた。
だが彩香は、奏恵をにらんでいた。
彩香は、立ち上がり奏恵の隣、菊地の席に座った。

『よけいなことは、いわないで……。』

彩香は、正面を向いて小声でいった。

『ごっ…ごめんね…。私、よけいなことばかりして…。』

奏恵は、言葉と同時に下をむいた。

『わかってくれたら、いいんだよっ?!』

彩香は、ニコッと笑った

『あっ…うん…』

彩香は、席にもどった。
奏恵は、彩香が怖くなった。
怒ってるのに笑う…
笑ってるのに怒る…

そして…1時間目、2時間目、3時間目、4時間目…と授業が終わった。