リリリリーリリリリー

6時50分。

奏恵の目覚まし時計がなった。
カチっと目覚まし時計をとめて
もう一度寝た。二度寝というものだ。
このごろ、いろいろなことがあって疲れていた。いくら寝たって疲れは、とれない。


リリリリーリリリリー
目覚まし時計がなった。
とめたはずなのに…。
時計をみると、7時38分だった。

『えっ?嘘ー。45分に間に合わないじゃない。』

奏恵は、急いで制服に着替えて1階におりた。

『お姉ちゃん、おっはよー。今日もおそいねー。』

『うるっさい。』

奏恵は、イライラしている。お弁当もできていていつもなら準備OKなのだが、奏恵自身の準備は、まだだった。


顔を洗い、髪の毛をとき、コテをあたためた。
コテは、あたたまるのに時間がかかるので、今日は、巻かずに登校した。今の時間は、7時51分。待ち合わせ時間より6分遅れてる。走った。あの曲がり角まで…。

『爽太ー!』
菊地は、まだ待っていてくれた。

『奏恵ー!』

『待っててくれたの?!』

『もちろん!なにがあっても奏恵をおいていかないから。』

『ありがとっ…。』

奏恵は、嬉しくて顔が赤くなる。菊地は、それをみて笑う。2人は、仲良く登校する。学校につき、教室に入る。

『おっ!リア充デビューか?』

『菊地もやるなぁ(笑)』


菊地の周りに男子がむらがる。

『奏恵ちゃん、いい彼氏みつけましたねぇ。』

『いいなぁ…。菊地くんかっこいいよねー。』

『私、狙ってたのに(笑)』

『えぇ?あんたもぉ?』

奏恵の周りには、女子が集まる。まだ学校が始まったばかりでクラスには、リア充が少なかった。

キーンコーンカーンコーン


1時間目の始まりのチャイムがなる。

菊地は、小声で奏恵に話かけた。

『奏恵の誕生日っていつ?』

『6月24日だよ。爽太の誕生日は、3月29日でしょ?』

『えっ!!なんでしってるんだ?』

菊地は、少し大きな声で言ってしまった。

〈菊地くん、うるさい!静かにしなさい。〉

先生に怒られた。クラスのみんなも奏恵もクスクス笑ってる。菊地は、すぐ席に座り教科書に何かを書き始めた。奏恵は、のぞく。

【なんで、オレの誕生日知ってるん??】

と書いてあった。

奏恵は、自分の教科書に

【名簿に書いてるから】

【いつ名簿みた??】

菊地は、きく。奏恵は、笑う。2人は、このやりとりを続けた。