「...断って良かったのか?」





教室に戻ろうとすると、聞き覚えのある声に、呼び止められた。





この声は...、顔を見なくても分かる。






「川野くんっ...!?」





え...、嘘、見られてた!?






ていうか、川野くん...、なんか不機嫌?






いや、いつも不機嫌なんだけど、いつも以上に...。






「告白、断ったんだ」






「こ、断るよ!だって、私が好きなのは、川野くんですから!」






私がそう言い返すと、川野くんの表情が、少し緩んだような気がした。







んん...?今度は、微妙にご機嫌かも...?







変な川野くん。