「俺?あぁ、俺はいい」


「アイス嫌いなんですか?」



嫌いなら別のものにすればよかった......。



私って、本当に気が利かないよね......。



自分のバカさに呆れながら、チョコレートアイスを食べる。




「いや、そうじゃなくて。これがあるから」


「...?」



これって...、川野くんアイス持ってないよね?



何の事か分からずに首を傾げていたら、川野くんが私のアイスを一口食べた。




「っ......!?」



わ、私のアイス...、川野くんが食べた......。


えぇっ!?



「甘......」



いやいや、あなたの方が甘いよ、川野くん!



自分の顔が真っ赤に染まっていくのが分かった。



そんな私をチラッと見た川野くんは、ニヤリと笑う。




「真っ赤だけど?」


「うぅ......」



本当の事言われたら、何も言い返せない......。