あなたと


片付けも全部終わり、

バレエ教室を出るとカサを差して待っているお姉ちゃんがいた。

「ゴメンお姉ちゃん、待たせちゃって。」

「大丈夫。
それより、はい。
今日莉希(りの)カサ持って行かなかったでしょ?」

と、自分の折りたたみガサを私に貸してくれた。

「ありがとう。」

私はいつも優しくて私のことを思ってくれる
そんなお姉ちゃんが大好きだった。

家族の中でお姉ちゃんだけが私のことをちゃんと見てくれる。