俺が彼女の戦場に着いた時は、相手が既に引き上げていた為に狙われることはなかった。


「………な……」


だけど俺はその戦場の光景を見て、絶句した。


何処を見ても血の海で、血臭い匂いが鼻に纏わりつき、死体がごまんとあるだけだったのだ。


それはよく人間が言う、地獄絵だった。


綺麗な秋空なのに、俺の心に雨が降り出した瞬間だった。