そんな電話をのこされ

ボロボロになった。

そんな僕を支えてくれたのが

今から僕のお嫁さんになる人だ。

名前は美代子。

僕はきっと美代子を幸せには

してやれない。

それは僕にとって

美代子の存在が

2番目だからだ。

僕の1番目は

僕が死ぬまで美緒だけたがらだ。

どんなに美代子のことを好きでも

きっと、心のどこかには

美緒がいるからだ。

僕は結婚する前にそのことを

正直に美代子に話した。

それでも、美代子はいいと言った。

あなたのそばで

あなたを支えれるなら

2番目でもかまわない、と。

こんないいお嫁さんはいないだろう。

何で、僕なんかと

結婚してしまうんだろう。

僕は悪いやつだ。

美緒のことを忘れれないのに

美代子と結婚するなんて。

でも美代子はこう言った。

「忘れるなんて、私が許さないよ?自分がそこまで好きになった人を、自分の手で忘れてはダメ。私に気をつかわないで。……だって、この世で1番あなたの近くにいれるのは、美緒さんじゃない。私なんだもん。私はその事実だけでじゅうぶんよ」

そうだ。

僕には忘れれない。

なんて言ったって。

美緒は忘れれない人で

忘れれない初恋なんだから。

美緒と学生のときまでいた

この島で今日。

僕は美緒以外の人と

結婚する。

他のところになんて行かない。

悲しい初恋も

悲しい思い出もあったけど。





『それでもここが僕等の居場所なんだ』