「じゃあもっと触ってあげる。」

「えっ!?」



そう言って蒼空は抱きしめてきた。



「もっとドキドキして、僕を好きになればいい。」

「蒼空っ」



そして蒼空はあたしに軽くキスをして…



「遊愛に生きる希望をあげる。僕に恋をして?そしたら僕が愛してあげる。愛は…奇跡をおこす薬になるんだよ。」



“僕に恋をして”って言った。



恋ってよくわかんない。
だから恋なんて出来ないよ…蒼空。



「恋も…愛も…わかんないよ、蒼空ぁ」

「なら、僕が教えてあげる。だから…死んじゃダメだよ?遊愛にはアイドルになるっていう夢もあるんだから。」

「うん…教えて?恋を。アイドルになるって夢も、絶対叶えるよ!後悔なんてしない!」



死ぬまでに、一度は恋をしてみたかった。



蒼空はそれを教えてくれるんだよね?
だったら、あたしは死なないよ。



生きる希望を見つけたから!!