「美香って昔から、素直だよなぁ。俺はそういうのいいと思うけど」


と言い優しく微笑んだ。夕日のせいかほんのり顔が赤かったような気がした。


 あたしは優君のそういうところ好きだよ。

恥ずかしいと思える事でも優君はまっすぐあたしの目を見て堂々と言う、面白いのにしっかりしてる優君はあたしにとってずっと特別だった。


でも、幼いあたしはこれがどういう感情なのかを言い表す言葉を知らなかった。


というより、優君がいなくなってこの気持ちに気づかされたんだ。


 優君はあたしがいなくなっても平気だったのかな?


 少しだけ涙腺が緩みかけて、ヤバいと思ったあたしは


「トイレ行ってくる。」


 笑いながら教室から逃げたんだ。今のなら不自然じゃないよね?


優君と話せて楽しかった、その分嬉しすぎて泣けてきたんだ。


あたし遠距離恋愛とか絶対できないや。って一人で笑って教室に戻った。