両思いになって初めて迎えた朝は、どこかいつもより柔らかいものだった。

暖かい日差しが窓から降り注いで、私の心はふわふわしている。

昨日から時が止まったかのように自分の世界に浸っていた。

「…。!!」

「ってやばい!これ秒針動いてなくね?!」

どうやら、あたしだけがふわふわしていたようではなさそうだ。この時計が止まっていたからのんびりできていたんかい。

ということは、今の時間は何時だろう。

あたしは、時計の隣に置いていた携帯を手に取り開いた。

「えぇっ!!」

気づいたらすでに7時半になっていてさすがに慌てる。

「走ったら間に合うけど…寝癖が…。」

って、そんなことを言っている暇などはなく急いで家を飛び出した。