「藍とも一緒って分かっているのに美香ちゃんは誰を探してるのかな?久城君も一緒だったけどいってなかったっけぇ?」


ニヤニヤしながら言ってる夕莉はぜぇったい確信犯だ。やっぱりあたしって分かりやすいのかな?夕莉にはお見通しだ。


「美香!良かったね。今度こそ告りなさいよ。」


「んー。分かってるもん。」


そう、あたしはあの人が転校するとき黙って言いそびれちゃって、ずっと一人だけ時が止まったままなんだ。


 次にあったら絶対告るってあの時決めたんだ。


「美香、時間ヤバいよ!せっかく早く来たのにもう時間ないし。」


笑いながらそう言う夕莉は、高校に入ってからすごく大人っぽくなった。それに比べてあたしはまだまだ子供っぽいな。


「教室に行こう!」


2人で急いで教室に行くと