「くそっ…」

男の忌々しげな舌打ちと強くなる拘束。
男の手が何かの機械を操作しているのが見えて、伝えなければと口を開く。

「………あぁ、応援は期待しないで下さい。……僕が片をつけましたので」

しかし、第三者の声によってそれは叶わなかった。


「………あんたか、クロウ」
「………嫌な顔しないでくださいよ、ヴェリウス」


2人は知り合いのようだった。緊張感を崩すような軽口を言い合っていて、思わず力が抜ける。
けれども、私を拘束する男は違うようだ。