「純くーん」



そう
呼ばれるたび

あたしは嫌だった


「あたしはくんじゃない!!」



小さいころは
抵抗するしかなかった







それから

あたしは
転校した





親の用事で



それからは
「純君」

なんて呼ばれることは
一度も
ない




「純君」

って呼んだのは

1人だけ




名前も
顔も忘れてしまった





儚い初恋