女の子はかなり怒った表情で私を睨み付けながら

「彼女でもないのに、意味分かんない!!」

と言って教室を出た。

いや、それはこっちの台詞何ですけど、
何で私が怒られなければいけないんだろう…。
悪いのはキモ発言をしたアイツでしょ。


確かにあの子の言う通り
アイツの彼女ではない。
それだけは絶対に間違えないでほしい。
こんなに顔が似ている彼氏なんていないはずだ。

だってアイツは
血が繋がっている双子の兄だから。

「あっ!」

急に何かを思いだし
お弁当を渡す恭夜。

「そう言えば、結愛も弁当忘れてたから結愛にも届けにいかねーと!」

結愛は私達の一つ下の妹で同じ高校の一年生だ。

恭夜は
じゃーなっ
と言って急いで教室を出た。