「拓真って、東条拓真の事だろ?」

「知ってんのか?」

「あぁ、アイツよく俺に喧嘩売って来てたからな、この間久々にアイツ見たんだけど髪とか
黒に染めてたからびっくりした。」

「その事、絶対杏華に言うなよ。」

「言わねぇよ、てかお前の妹完全に俺にビビってたから、声掛けても逃げられるだろ。」

確かに………
「アイツ、俺がヤンキーと絡み始めて、アイツにも絡んで来てたからな………俺らみたいな奴大嫌いなんだよな。」

「お前かなり妹に嫌われてたもんな、てかお前が双子だった事自体知らなかったからな、何で言わなかったんだよ?」

「アイツが同じ学校以外の奴には言うなって言われたから………」

「いや、見たらすぐ分かるんじゃね?」

「だから、一緒歩くなって言われてるんだよっ!」

「相当嫌われてんな、お前。」

うっ………

流石に二度も言われるとキツいんだが……


「………まぁ、東条拓真の過去が妹に知られたら、ちょっとまずいかもな。」

「………」

俺は黙ってしまった。