私と双子の兄



「と、東条君?」

「大丈夫か……?」

「ご、ごめん…ふ、二人が面白くて…」

『どこが!?』

あ、ハモった。

ハモったせいで
また東条君がお腹を抱えて笑った。

あんなに笑った東条君初めて見た……。

無邪気に笑う東条君を見て
思わず見とれてしまう。

それとは裏腹に

「拓真……いい加減にしろよ……」

いつもより低い声の恭夜。

あ、コイツ怒ってるな。

「わ、悪かったって……ただ二人共仲が良いから羨ましくてさ。」

「は?」

仲が良い?

私と恭夜が?

「どこが!?」

あんな奴と仲が良いとか有り得ないっ!!

でも、アイツは満更でもない顔で

「だろ~?杏華ってツンツンしてるけど、可愛い所もあるんだよ!!」

「ちょっ、変な事言わないでよっ!!」

東条君がいるのに~……

「確かに、春川さん可愛いよね。」

「へっ?」

今何と………?

か、可愛いって………

恭夜も驚いた顔をしている。

「っ///」

うわーっ!!
可愛いとか言われなれてないから
何か恥ずかしいんですけどっ//

「じゃあ、恭夜がいるし俺先帰るね。」

「おー、じゃあな。」

「え!?帰るの!?」

「うん?恭夜いるから平気でしょ?」

じゃあね

と言って
東条君は帰った。