そんな私だけど
恋はしています。
恭夜には絶対言わないけど。

私の好きな人は
隣のクラスの
東条拓真君。

東条君を好きになったきっかけは
入学式の新入生代表の挨拶の時。

凛とした表情で読む東条君の姿に一目惚れしたんだ。
かれこれ一年間片思いなんだけど
一年も二年もクラスは違って
向こうは多分私の事は知らないと思う。

「恋してる顔だねぇ~」

「うわっ!!愛梨!!いつの間にいたの!?」

いきなりひょこっと愛梨が現れた。

「今さっきだよー」

「愛梨も補習?」

「んな訳無いでしょ?杏華じゃないんだから、部活だよ。」

「一言余計ですよーっ。」

そんな他愛もない会話をしていたら
すぐ学校に着いた。