秋の始まりといっても、暑さが残るこの時期。 締め切った車の中で汗ばむ体は冷めることを知らない。 喘ぐ女と、動く男。 何人目だろう。 あたしは知り合いに紹介された年上の男を感じながら冷静に数えてみた。 気持ちよくもないこの行為に慣れてしまったのはいつだろう。 考えるのが億劫で、あたしは微かに折っていた指を緩めた。