すると大樹のお母様は目を丸くされた。
「もしかして………ううん。何でもないわ。ねえ大樹、少し出て行ってちょうだい。」
「は?何故ですか?」
「そりゃ女同士で話したいことがあるからよ。ほら、早く!」
「ったく。じゃあ莉依紗、お袋をよろしくな。」
う、うそでしょ!?
でも大樹は出て行ってしまった。
「邪魔者はいなくなったわ!」
大樹のお母様はすごく嬉々としている。
「あの……なんとお呼びすれば……」
「あら。もちろん“お母様”に決まってるじゃない!」
「しかし私は………」
その呼びかけ方は婚約者の方が相応しいのでは?と言おうとしたけど。
控えめに笑って、「その件は気になさらずともよろしくってよ。」とおっしゃった。
「いろいろ事情があってね………。正式って発表されているけどそうでもないのよ。」
「え………!?でもえりー………恵梨香さんは………」
すごく喜んでたのに………
「あなたもしかして恵梨香さんの………」
「はい。幼なじみなんです。だから婚約発表を聞いた時………」
これ………言ったらダメだよ。
はっきりと認めてしまうことになるし、何より関係者の目の前。
「誰にも言わないから教えて?大丈夫よ。何も気になさらないで。」
私は言ってしまった。
「親友の婚約を素直に喜べなかったんです。今日それで………今までで初めてもめてしまって………」
お母様は眉を下げてうんうんと頷いて聞いてくださった。
「廊下を飛び出してさまよっていたところを大樹……大樹さんにここへ連れてこられたんです。」
「もしかして………ううん。何でもないわ。ねえ大樹、少し出て行ってちょうだい。」
「は?何故ですか?」
「そりゃ女同士で話したいことがあるからよ。ほら、早く!」
「ったく。じゃあ莉依紗、お袋をよろしくな。」
う、うそでしょ!?
でも大樹は出て行ってしまった。
「邪魔者はいなくなったわ!」
大樹のお母様はすごく嬉々としている。
「あの……なんとお呼びすれば……」
「あら。もちろん“お母様”に決まってるじゃない!」
「しかし私は………」
その呼びかけ方は婚約者の方が相応しいのでは?と言おうとしたけど。
控えめに笑って、「その件は気になさらずともよろしくってよ。」とおっしゃった。
「いろいろ事情があってね………。正式って発表されているけどそうでもないのよ。」
「え………!?でもえりー………恵梨香さんは………」
すごく喜んでたのに………
「あなたもしかして恵梨香さんの………」
「はい。幼なじみなんです。だから婚約発表を聞いた時………」
これ………言ったらダメだよ。
はっきりと認めてしまうことになるし、何より関係者の目の前。
「誰にも言わないから教えて?大丈夫よ。何も気になさらないで。」
私は言ってしまった。
「親友の婚約を素直に喜べなかったんです。今日それで………今までで初めてもめてしまって………」
お母様は眉を下げてうんうんと頷いて聞いてくださった。
「廊下を飛び出してさまよっていたところを大樹……大樹さんにここへ連れてこられたんです。」

