「とぼけないでくれる?そのパーティーにあなたが参加していたことも、お祖父様があなたに味方したことも知っているのよ!」


「………ご存知だったのね。それとこれと何の関係が………。」


「ふざけないで!これは後継者問題よ!後継者はお姉様であるはずなのにどういうことかって聞いているの!」


制服の襟を掴みかかってきて今にも絞められそう……


「およしなさい、夏海さん。後継者はユリなのよ。」


「「………え………」」


初めて真理亜様が明言した。


絞める手が緩んだのでそっと話した。


「お祖父様がお守りになっても何も問題はないわ。」


うつむく夏海だったが………







「ふふふっ。お姉様も落ちぶれたわね!………こんな女に洗脳されるなんてお姉様にゴマすったのが無駄だったわ!」


狂喜に満ちたように笑う夏海に思わず後ずさった。


「お姉様から譲りうけるのは私。葵様も貰うのは私。……どうしてみんなあなたは奪っていくの?」


「………だからデュエルで決着をつけようと?」


「それ以外何があるっていうの?陽菜も私と同じ目的だから………2対1でどうかしら?」


明らかにアンフェアな勝負。


「………広大さん………。」


今日は用事で来られないと言っていた広大さんの名前を漏らす。


「何言ってるのユリ、勝負するのはあなたよ。あなたが私の執事と勝負するのよ!」


………夏海は高値の見物………