「おかえりなさい、ユリ。」


「ただいま戻りました。お姉様。」


リムジンはフラワー宮に案内した。


「みなさん、私の部屋へ。」


真理亜様の案内で私たちは真理亜様のお部屋へ向かった。





「………で、各々楽しんできたのかしら?」


「まあ……な。」


葵が少し歯切れ悪く答える。


「………何かあったの?残念ながら情報が来てないの。」


葵は私の方をチラッと見て大体のことを伝えてくれた。


「………あの子達が………。」


「真理亜様はご存知なのですか?」


「ええ。私の取り巻きの一人だったわ、中学生くらいの時。私が留学してからもう会ってなくて。

最近だったかしら。パーティーに出るから来ないかと誘われたを断ったわ。それがあなた達が出たパーティーよ。」


「葵って中学校は裃?」


「いや違うけど………。あいつらはパーティーでよく見かけるやつらだったような。」


必死で思い出そうとしているけど印象に残ってないのかすぐに諦めたみたい。


「お姉様、お祖父様もいらっしゃって………。」


「うそ!?お祖父様が!?」


珍しく真理亜様が声を荒げた。


「………あの人がパーティーに出るのって………よほど重要な時よ。………ユリ、後継者決定と見ていいわ。」


………それどういうこと?