「ねえちょっといいかしら?」


………なんか本当にお決まりの展開。


私より少し背の高い女の子たちが集団で寄ってきた。


「あなた、葵様の何?」


関係を公にするわけにはいかないな……


「学友です………。」


女の子たちは勝ち誇った笑みを浮かべた。


「ただのクラスメート?でしょうね。あなたみたいなパッとしない奴とは関係を持ちたくないでしょうね。」


「ブサイクで地味だし。貧乳でかわいそう。葵様も迷惑でしょうね。」


「そうよ私たちみたいに可愛くてスタイルいい方がいいに決まってるわ。」


………昔からこういうことはあった。


だから特になんとも思わない。


そんな私を見て女の子たちはイライラしてしまったみたい…………。


「なんなのあんた。見ていてイライラするわ。」


リーダー格の女の子が私が料理を盛ったお皿をつかんだ。


「こうすれば身の程を知ってくれるのかしら?………庶民さん?」





つぶった目を開けると………


私の服に料理はぶちまけられていた。


葵たちが選んでくれた服なのに………。


思わず泣きそうになった。


………絶対こんな奴らの前では泣きたくない……。