私たちは一応最後の方に参加する方が良いらしい。


というわけで会場には大勢の参加客が。


「高澤です。それと秋本と浅井と桜井。」


「はい、受付完了いたしました。」


葵が代表してみんなの分の招待状を渡してくれた。


「行こうか。」


葵が私の腰に腕を回してきた。


エスコートされるだけなのに密着していて緊張してしまった。


「うん………。」


ドアマンが扉を開けてくれ、私たちはパーティー会場に入った。






入ってきた私たちに会場の視線が釘付けになった。


女の人からは葵の隣にいる私に嫉妬の視線がつきまとう。


葵って本当にモテるんだ………。


葵の隣に自分がいることに自信をなくしてしまった。


もともと持っていないけど。


「高澤様、ご無沙汰しております。」


会場に入って飲み物をもらってすぐ、男の人が葵に挨拶をしてきた。


………葵ってすごいんだな………。


「ああ、お久しぶりです。………ユリ、ごめんちょっと俺回ってきてもいいか?」


「うん。頑張ってね。」


寂しいけどしょうがないかな。


私は挨拶してきた男の人に微笑を浮かべて、食べ物コーナーに向かった。






………実はお腹が空いてて。


食べ過ぎないように少しずつ取って近くの空いていたテーブルに場所取った。