「宮野さん!!」
私が読書していると声をかけられた。

本を見ていた目をその人に移した。



「なんでしょう」
私は笑顔を見せた。




「ここだと目立つので場所を変えてもらえますか。
屋上とか一緒に来てもらえますか」

そう言って先に歩き出してしまった。
こういうのはどうしたらいいのかわからない。




「行けばいいんだよね・・・」

私は胸の前で手を組んでから席を立った。









屋上に着くと、男の子は私を見て




「手紙読んでもらえましたか?」

顔が強張っていた。