男嫌いな演技上手

「神谷、座って食べたいかも。さすがに疲れた…」



なんてったってずっと立ちっぱなしだったんだよ?



朝からだよ?


「じゃあ中庭行くか?多分人少ないし」


「うん」










「はぁーーっ疲れたー」


中庭について早々ベンチに座って息をついていた私はなんとも言えない解放感に浸っていた。



せめてこのメイドふくがどうにかなれば…廊下でも目立たないんだけどなぁ…



そんなことを考えてぼやーっとしていると


「明日もあるのに大丈夫かよ?あ、はい、クレープ」


隣から低めの声が。


「ありがと。あ、お金…」


そういえば映画の時も払ってもらっちゃった気がする。


「あー、いいよ、女におごらせるっても格好つかないし。俺も食べるしさ。料金は間接キスでいいよ」



………………あれ?なんかさらっと爆弾が投下されたような。



クレープ、一緒に食べる=間接キス



な、なぜ気づかなかった私。



間接キスって、間接キスって…



とんにかお顔に熱が集まっていくのを感じる。



「みき…な…?大丈夫か?顔赤いぞ。…今更ながら間接キスに反応した感じ?」



「そ、そんなことないし!大体あんたと私はもうキスしちゃってるんだから関係ないじゃない」



苦し紛れの言い訳だったけど。



事実だし。



「その事に関してはすいません。てか俺食べなくてもいいよ?さすがにさっきの過ちを繰り返す気は…」



「もういいわよ!あんたが買ったんだからあんたも食べてよね!!」



な、何てかわいくない。



あれ?前は演技できてたんだけど。



かわいい演技も、落ち込んでる演技も、笑顔も。


でも、羞恥はあんまり見せたことない。



とゆうか羞恥は演技できない。










神谷の前で演技できなくなってる。