男嫌いな演技上手

その頃からだった。

雅英が沙恵に近づくようになったのは。


私は沙恵と仲良くなったのだと、沙恵が頑張ったのだと……


嬉しかった。


ある日。


この日はとても心地のよい風い吹いていた気がする。


今思えば、少し寒かったけど。


「私、雅くんと付き合うことになったよ!」


そういって、ニコッと笑う沙恵。


そんな眩しい笑顔に似合わず、嘲笑うかのように、冷たい風が髪をなびかせたんだ。