男嫌いな演技上手

「なんでも話せる友達がいるってさ・・・。」

「とも・・・だち・・・」

「うん。(ニコッ)」

「じつはね・・・」

今日のことをはなした。

「それってさ、その水城ちゃんって子と仲良くなって、くだらない話とかしかあまりしないけど、かけがえない友達ってことを美希奈がみとめて、思ってるってことだよ。嫌われたくないんでしょ?それだったらさ、演技してる自分が好かれるよりも、本当の自分を認めてもらえるほうがよくない?少しずつでいいからさ・・・がんばってみたら?」


そう言われたとき、私の頬に涙か伝った。


悲しいわけじゃない。嬉しかった。


言って欲しいことだったのかもしれない。認めると、ものすごくすっきりした。


黒いものが消えてゆく。


まるで、黒い霧から抜け出せたような気分だった。


人生で生まれてから1番綺麗な涙だろう・・・


「がんばっ・・って・・・みるっ、ね?」

「うん。がんばって!!よっしゃ、今日は一緒にねよう!!」

「ええ・・・大学生にもなって・・・妹とねるの?」

「うん!美希奈が可愛すぎるんだよォー!!シスコンでもいいっ!」

シ、シスコンって・・・

はしゃいでるなぁ・・・

「ハハハ・・・んじゃ一緒にねよう」

「おぉー!!」