館‐yakata‐


アイコ:「新しい人、入って来ないねぇ」

ユカリ:「ケンさんも素敵な方ですけどね」

ユキ:「でも私のタイプじゃないし…」



その時…



「こんにちは」



玄関から男性の声がした。

どうやら新しく、恋人を探す者がやって来たようだ。

女性陣は花が咲いたようにパァッと喜んで、玄関へ飛んで行った。




「こんにち…は…………」



喜んだのも束の間、女性陣のテンションが下がった。


玄関に立っていたのは…おじいさんだった。




「これはこれは、かわいい子ばかりじゃのう」


カノコ:「あの…、恋人をお探しで…?」

「そうじゃよ。こんな歳だけど、わしも恋人が欲しいんじゃ。気持ちはまだまだ20代じゃ!」

アイコ:「そ…そうだよね!歳なんて、関係ないよ!」

カノコ:「アイコ本気で言ってんの!?」


カノコはアイコを引き寄せて、小声で言った。


おじいさんはその様子を見ていた。



「…やっぱりわし、お呼びでないのぉ」


おじいさんは帰ろうとした。



「…あれれ?開かんのぅ」