館‐yakata‐


ユカリ:「ここに入ったら恋人ができるまで一歩も外に出られないんですよ…」

「なんじゃと!?」

アイコ:「…もう入ってしまったものは仕方ない、さぁどうぞ!」



おじいさんを居間へ連れて行き、みんなで説明をした。

おじいさんの名前はマツノスケという。




アイコ:「えっ、70歳!?見えない!」

ユキ:「10歳は若く見えるよね」

マツ:「ははは、みんな口がうまいのぅ」

アイコ:「本当ですって!ね、ケンと並んでもほら、同級生に見えるよ」

ユキ:「ははっ、それは言い過ぎだって」





久しぶりの新入り、マツノスケが入り、監禁状態であることも忘れたかのように、ほんわかと時間は流れていった。



本来の目的を果たせそうな者はまだ誰もいない。






ある日の夜、みんな寝静まった頃、居間に薄い灯がともった。

トイレに起きた時にアイコが気付いた。

覗いて見ると…
カノコがひとり、お酒を飲んでいた。




アイコは迷ったが、声をかけた。