「恵人。起きろ。着いたぞ。」 はる兄の甘い声で目を覚ました私。 「やっぱ綺麗だな‥。」 はる兄は空を見上げてつぶやいた。 「そうだね。あの日とまったく変わらない。」 「恵人?寒くないか?」 はる兄は私の肩に手を回して優しく抱き寄せた。 「はる兄?」