昔のことを思い出していたらもう12時を回っていた。
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた。
はる兄だ。
「はーい。」
「恵人?次はちゃんとノック聞こえたよな?」
なんて苦笑いをするはる兄。
「聞こえたよ!」
はる兄は色んな表情をするからかわいい。
「おばさんたち寝たしそろそろ見に行くか?今日は恵人寝ちゃっても大丈夫なように車で連れてってやるよ。」
はる兄もあの日のこと鮮明に覚えていてくれたみたい。
「ありがと。」
「じゃあ、車で待ってるな?」
そう言うとはる兄は私の部屋を出て行った。
あの大きな背中も大好き。

